シェイピングゲーム
こんにちは。
コーイケルホンディエのハム、2歳1ヵ月です。
愛犬に「こうして欲しいのに!どうしたらできるようになるのっ!?」なんてじれったくなることありませんか?
特にパピーの頃なんてまったく意思疎通もできないし、言葉も通じないし・・・。
教えてるコチラが泣きたくなります(笑)
|もっと上手くしつける!
動物のトレーニングに長けている人は生まれつき相手を導くコツを身につけていて、わざわざ訓練方法を学ぶ必要はないそうです。
でも多くの人はそんな能力持ち合わせていないですよね。
最近読んだ本に面白いことが書かれていたのでご紹介します (・∀・)ノ
「うまくやるための強化の原理」(カレン・プライア 著)
犬に限らず他の動物、人間までも(!)上手に扱うための本です。
こう書くとマインドコントロールっぽく聞こえて怖いですが、近年常識になりつつあるワンコのしつけと同じ原理を用いて行動を促進させたり制限したりするというものなのでご安心を!
「罰」は使わず、さまざまな「報酬」を利用して行動を「強化」していきます。
しつけ本を一度でも読んだことがある方ならば、本の内容は比較的容易に落とし込めると思います。
方法論は他のしつけ本とほぼ同じです。
何が違うかというと、さらに細かく成功の「コツ」が書かれていることです。
聞き慣れた原理にも関わらず、そのテクニックに少なくとも10回以上は新鮮な驚きを覚えました!
今更ですがもっと早くこの本に出会いたかったー!!! (-ω-)(-ω-)(-ω-)
(今だからこの本のありがたみが理解できるのかもしれませんが・・・。)
トレーニングしている飼い主がいつのまにか愛犬に行動を強化されている例が出ていたりと、なかなか興味深いです。
我が家にも思い当たる節がチラホラ(笑)
|「シェイピング」とは。
【シェイピング】
新しい行動を獲得するために、すでにしている行動を強化して徐々に目標に近づけていく方法。
バラス・スキナーにより開発された。
例)
スプーンを使ったことがない子供が「スプーンを使ってスープを飲む行動」を目標にする。
スプーンを見たら強化(褒めたりおやつをあげたり)する。
頻繁にこの行動が引き出せるまで繰り返す。
頻繁にスプーンを見るようになったら、今度はスプーンを見ただけでは強化しないようにする。
するとスプーンを見なくなってくる。(行動の消去)
しばらく全く関係ない行動をとったりするが、偶然スプーンに向かって手を伸ばす行動をとったらすかさず強化する。
頻繁に手を伸ばすようになったらそれだけでは強化しないようにし、行動を消去する。
同じように「スプーンを触る」「スプーンを握る」「スプーンを持ち上げる」・・・など行動を細分化(スモールステップ)して都度「強化」と「消去」を繰り返し「スプーンでスープを飲む」という目標に到達させる。
方法を読むと「フンフン、なるほど」と簡単そうに感じるのですが、実際にやってみると一筋縄ではいきません。
ハムに「ドアを開ける」という新しい動作を強化することを試みました!
1.5倍速でどうぞ↓↓
我が家では「そう!=それは正しい!」を意味するので「そう!」というかけ声で強化することに。
やっぱりそんなに甘くはなかった~ ・゚・(。>ω<)・゚・
強化のタイミングも難しいですが、それ以前に「行動の消去」はどこにいった?
常に「強化」を与えてしまっていますね・・・(汗)
結局「ロープを咥えたまま下がる」という行動が自発的に出てこず撃沈・・・ 。
この方法、成功したら行動の定着度は高いのかもしれませんが、膨大な時間と根気を要する気がしてきました。
著者曰く「この方法は練習なしでは正しく使えない」のだそう。
早く言ってよぉ (-∀-`; )
そこでシェイピング技術を磨くのが「シェイピングゲーム」ということなのです♪
|シェイピングゲーム☆
難しく聞こえるかもしれませんが、パーティーゲーム感覚で楽しめる遊びです。
■ルール■
・トレーナー役と動物役を選ぶ
・動物役に部屋の外にでてもらいシェイピングしたい行動を決定する。
(ここではテーブルランプのスイッチを入れること)
・動物役を部屋に招き入れ好きに動いてもらう。
・少しでも近い行動を取ったらトレーナー役は合図を送る。
(ここではホイッスルを鳴らす)
・動物役が立ち尽くしてしまうことがあるようなら部屋の入口まで戻し再び開始する。
(ホイッスルが鳴ると何もしないで立ち尽くす人が多いらしい。)
・動物が目的の行動をするまでゲーム中は誰も音を立ててはいけない。
(トレーナー役がホイッスルだけを鳴らす)
例)※動=動物役 ト=トレーナー役
動:テーブルランプの方向に体を向けた
ト:ホイッスルを鳴らす
動:入り口に戻された後、ゲーム再開。再びホイッスルが鳴った地点へ進む
ト:ホイッスルは鳴らさない
動:その場で手を振り回してみる
ト:ホイッスルは鳴らさない
動:体を逆に向ける
ト:ホイッスルは鳴らさない
動:部屋をぐるぐる歩き回ってみる
ト:動物役がランプに体を向けた瞬間にホイッスルを鳴らす
動:入り口に戻された後、ゲーム再開。ホイッスルが鳴った方向へ進み、今度はさらに前進。
ト:ホイッスルを鳴らす
動:テーブルの端までやって来る
ト:ホイッスルを鳴らす
動:テーブルを叩く
ト:ホイッスルは鳴らさない
動:片手がランプのかさに触れた
ト:ホイッスルを鳴らす
動:ランプのかさをなでまわす
ト:ホイッスルは鳴らさない
動:かさの下に手をいれた
ト:ホイッスルを鳴らす
動:ランプの紐を引いて明かりをつけた
ト:ホイッスルを鳴らす
他全員:拍手!
具体例を見るととてもわかりやすいですよね。
我が家は使ったことはありませんがクリッカーのトレーニングに似ているような・・・?
このゲームで鍛えられるのはトレーナー役の「強化」をいれるタイミングの重要性。
そして動物がいかに意志なく新しい動作を学んでいるか。
さらには言葉が通じなくても学習ができるということ。
このゲームを試したことはまだありませんが、機会があれば是非遊んでみたいです^^
今まで新しいコマンドを教える時は、結果を急ぎ過ぎていたような気がします。
ちょっと反省です。
スモールステップでトレーニングすることが、結果、習得の近道なのかもしれませんね。
***おまけ***
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